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ハワイの海底ケーブル陸揚げ局

9月 8, 2011

国際通信の手段

現在、世界中を駆け回る情報通信の主流は、海底ケーブルとなっています。もちろん人工衛星を使った通信もあるのですが、3万6千Km上空の静止衛星を介すると、光速の全波を駆使しても、片道0.3秒程度の遅延が発生します。さらに、コストの問題もあって、(通常時の)国際通信は衛星通信よりも海底ケーブルがほとんどを占めているようです。

日米間の海底ケーブル

「submarine cable map」と検索すると、色々な海底ケーブルの地図が見つかると思います。まー世界は広く色々な海洋に海底ケーブルが張り巡らされているのですが、通常私たちが最もよく使っているのは日米回線だと思います。
実は、この日米回線が何回線通っているのか正確に(明確に)示された資料は見つからなかったのですが、直接日本から米国本土に繋がっているものだけでも4本以上はあるようです。
そして、先の3.11 大震災の折には結構な数のケーブルが分断されその復旧に大変な努力がなされたようです。
この海底ケーブルの復旧作業ですが、「PC-1」というシステムについては適宜進捗が公開されていて、3.11直後の作業開始から最終的に作業が終了したのは6月20日だったとのことです。PC-1の作業については
こちらで、Agilecatさんが日本語にまとめています。

初めての日米回線

実はこの現在主流の海底ケーブル回線ですが、日米回線が開通したのは1964年だったようです。このときの回線はハワイ経由で米国本土につなげられました。
ハワイの陸揚げ局は、ホノルルのあるオアフ島の西側に複数箇所位置しています。
これらの陸揚げ局の一つとして、”Kahe Point Cable Landing Site”があります。
Kahe は、オアフ島の南西部に位置していて、すぐそばに火力発電所があります。色々な資料から場所は特定できたのですが、残念ながら現場に行っても、海底ケーブルが入っていると思われる土管(海の中)と、もしや?と思える建物は見つかったものの、看板のような明らかなものは見つかりませんでした。

kahe_cable

海の中のコンクリート群


kahe station ?

陸揚げ局かもしれない建物

Makaha Cable Landing Station

Kaheは今ひとつ寂しかったのですが、気を取り直して車で30分ほど北上して、オアフ島西側のもう一つの陸揚げ局のある Makaha へ行ってみました。Makahaは、先にあげた初めての日米回線である「TPC-1」を陸揚げした場所です。
ケーブル自体は、ビーチの下を通っているらしくまったく見えませんでしたが、陸揚げ局自体はばっちり確認できました。

Makaha Cable Station

Makaha Cable Landing Station

さらに、フェンスの前には「AT&T」と書かれた立派なマンホールがありました。このマンホールの下に、数十テラ以上の回線が通っているかと思うと感慨深いものがあります。

Makaha manhole

Makahaのマンホール

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